先日、義理両親が孫の顔を見に遊びに来てくれました。
そのときに持ってきてくれたのが、夫の子どものころにかざっていたお正月のかざり。
初正月のときにしていただく贈呈品だそうで、とっても立派。
でもこれって、どういう由来?
そもそも、初正月って何?
これをきっかけに、疑問に思ったので調べてみることにしました。
初正月とは
初正月とはその字のごとく、赤ちゃんが生まれてはじめて迎えるお正月のことです。
初正月はなぜおめでたいの?
初正月が、赤ちゃんにおめでたいかというのは「数え年」が関係しています。
数え年は明治時代より前に、日本に導入されていた年の数え方で、生まれた日を「1歳」とし、1月1日を迎えると1歳増えるという考え方。
昔は、「元日=誕生日」でした。
そのため、生まれてはじめて迎えるお正月は、赤ちゃんにとってはじめての誕生日。
家族で「赤ちゃんが無事に1歳を迎えてくれた」といって、とてもおめでたくお祝いしたそうです。
昔は今のように医療も整っていなかったし、赤ちゃんが初正月を迎えることはすごく喜ばしいことだったみたいだよ。
現在は、昔のように盛大にお祝いしたりする家族は少なくなっているようですが、地域によっては根強く残っているところもあるそうです。
なにをねがってお祝いするの?
初正月では、赤ちゃんの無病息災と魔除けをねがってお祝いをします。
家族や親戚が集まった際に、かざりをかざって行います。
初正月のかざり
さきほども少し触れましたが、初正月は赤ちゃんの無病息災・魔除けを願い、かざりをかざってお祝いします。
赤ちゃんの性別によってかざるものは違って
- 男の子…破魔弓、破魔矢
- 女の子…羽子板
となっています。
破魔弓・破魔矢
破魔弓(はまゆみ)破魔矢(はまや)と読みます。
中国の民間伝承にある「鐘馗(しょうき)という強い武士が弓で悪霊を追い払った」という言い伝えにちなんだものといわれています。
江戸時代に日本の民衆に伝わり、男の子の正月かざりに「健やかに、強くたくましく育つように」「魔除け」の願いをこめてかざられるようになったそうです。
破魔矢の矢には「無患子(むくろじ)」という木の種に鳥の羽がつけてあるため、「子が患わ無い」という字から「無病息災」を願う意味も。
深い意味があるんだね。
羽子板
羽子板(はごいた)は羽のついた黒い球が飛びかう様子が、害虫をたべるトンボに似ていることから「子どもが害虫にさされて病気にならないように」と願いが込められています。
羽子板で「魔をはねのける」という魔除けの意味もあるそうです。
羽子板の羽の黒玉も、破魔矢と同じ無患子の実が使われているので、「無病息災」もお守りします。
ピンクの羽子板、かわいい♡
破魔弓矢・羽子板のかざる期間
しめ縄や門松などの正月のかざりものと同じ考え方だそうですよ。
しかし、避けた方がいい日付もあります。
12月31日の大晦日に、お正月かざりを準備することは「一夜かざり」といいます。
お正月に神様をお迎えするための目印としてかざるものお正月かざり。
お迎えする直前に慌ててかざることは神様に失礼にあたるので避けるそうです。
クリスマスツリーがあるお家は、それを片付けるタイミングで用意すると、ちょうどいいタイミングだね。
わが家の破魔弓・破魔矢
ということで、わが家の破魔弓・破魔矢を少し公開しちゃいます。
とっても立派でびっくり!
夫が使っていたものを息子が引き継いでるってなんか嬉しい。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
初正月、いろいろと深い意味があったんですね。
日本の伝統的文化。おかざりを用意して、お祝いするのもいいかもしれません。
かざりがなくとも、はじめての赤ちゃんのお正月。家族で無事に迎えられたことをお祝いできたらいいですね。
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